夏の風物詩ともいえるセミ。
6年もの長い間土の中で過ごすことでも知られていますが、
その幼虫が地上に出て羽化する瞬間を子どもに見せてあげたいという親御さんも多いのではないでしょうか?
そこで、ここではセミの幼虫の見つけ方と羽化の観察方法をご紹介!
幼虫のいる時間帯や見つけ方、観察のときに注意したい事項をまとめました。
セミの羽化は他の虫よりも比較的容易に観察できるので、ぜひポイントをおさえて、お子さんと貴重な体験を共有しましょう。
こんな方におすすめ
- 4歳~小学生の子どもがいる
- セミの幼虫を探して羽化を観察したい
もくじ
セミの幼虫を持ち帰って羽化を観察しよう
アブラゼミやミンミンゼミが鳴き始めたら、もう真夏の始まりですね。
うるさいなぁと感じるときもあるかもしれませんが、「夏だな」としみじみ思う方も多いことでしょう。
セミが鳴き始めたら、虫好きのお子さんたちは胸をワクワクさせてセミとりに向かいますが、
せっかくなので成虫だけでなく、幼虫を探して、羽化を観察するのがおすすめです。
セミの羽化の観察をおすすめする理由は、
- 幼虫が手に入りやすい
- 短時間で観察できる
- 家で観察できる
- 夏休みの自由研究にも最適
などのメリットが挙げられます。
大人でもセミの羽化を初めて観察すればその神秘的な姿に、感動を覚えますよ。
セミの幼虫の見つけ方
ではさっそく、羽化直前のセミの幼虫の見つけ方についてチェックしていきましょう。
セミの幼虫がいる場所は?
セミの幼虫がいる場所は、昼間にセミが鳴いている場所・公園などです。
緑の多い田舎でなくても、都内の公園で見つかります。
セミの成虫はサクラ・クヌギ・ナシの木でよく見られますが、羽化する木が決まっているわけではありません。
ライトで幹や地面を照らしてみましょう。
木の根元に穴ががたくさんあいている場所は、幼虫が地面から出てきた跡だと考えられるので、その木は要チェックです。
たまに、塀や建物の壁にくっついていることもありますよ。
セミの幼虫を探す時期と時間帯は?
セミの幼虫は7月の下旬頃から見つけることができます。
日が暮れてから夜にかけての18時~20時頃が幼虫を見つけやすい時間帯です。
セミは羽化の瞬間は、セミにとっていちばん無防備で危険な状態になるので、他の生き物が動いていない時間帯を選んで羽化をします。
晴れていて温かい日、さらに風のない日を選ぶといいですね!
セミの幼虫も土の中から出る前に、「雨が降っていないか」など、安全に羽化できそうか外の様子を確認します。
セミの幼虫の捕まえ方と持ち帰り方
セミの幼虫の捕まえ方は簡単です。
成虫のように逃げたり暴れたり、鳴いたりしないので、木の幹につかまっている幼虫を見つけたら、
そっと指でつついて、容器に入れてあげましょう。
容器にはあらかじめ、クッションがわりに葉っぱを入れておくといいですよ。
地面にいる幼虫は、指でつまんでもよいですが、少しでも傷ついてしまうと、羽化できない可能性があるので、
そーっとやさしくつまんで、容器に入れてあげましょう。
セミの羽化の観察方法
セミの幼虫は夜から朝にかけて、羽化します。
幼虫を見つけたその場で羽化を観察することもできますが、
ここでは、家に持ち帰ってから羽化を観察する方法をお伝えします。
羽化の観察方法
セミの羽化の観察する上でのポイントは次の2つです。
- 幼虫の脚がしっかりとひっかかりやすい場所に幼虫を置く
- 周囲を暗くする
幼虫を観察する場所は、ツルツルしていないカーテンや網戸がおすすめです。
柱だと幼虫の脚が滑って落ちるおそれがあります。
幼虫が前脚でしっかりと体重を支えられることが羽化の成功につながるので、場所は気を付けてあげてください。
また、周囲が明るいと、羽化が始まらないことがあります。
できるだけ、電気を消して、暗い環境を作ってあげましょう。
我が家の経験では、18時半ごろに持ち帰った幼虫は20時から21時頃にかけて羽化を開始することが多かったです。
羽化の経緯
セミの羽化の経緯を簡単にまとめてみました。
- 最初に頭と胸の部分が出る
- 体重を利用しながら反り返る
- 腹筋で体をおこし、お腹の部分を引き抜く
- 翅をのばす
羽化を開始するのは、夜20時頃が多いですが、ゆっくりと羽化を進めていきます。
朝起きたら、カーテンや網戸に羽化を終えたばかりの成虫がじっと、止まっていることが多いですよ。
セミの羽化は失敗することも…
セミの羽化はすべてのケースでうまくいくとは限りません。
元々弱っていたり、羽化の途中で力尽きてしまったりと失敗するケースもあるので、
公園で幼虫を探す際に、幼虫を3匹程度持ち帰るといいですね。
ちなみに、昨年我が家で観察したセミの羽化は、成功したのが6匹で、残念ながらうまく羽化できなかった幼虫がは2匹でした。
というわけで、今回はセミの幼虫の見つけ方と観察の仕方についてまとめました。
6年もの長い地中生活から出てきたセミの幼虫が成虫に変わっていく様子は、
虫に何の興味もなかった私でも、ちょっと感動を覚えました。
ぜひ、お子さんと一緒に観察してみてくださいね。
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