春の終わりから初夏にかけて旬を迎えニラ。
ニラは独特の強い香りが特徴で、家庭やレストランでよく使われていますね。
栽培も簡単で、スーパーマーケットで気軽に手に入るため、日々の料理に欠かせない存在でもあります。
しかし、「ニラは消化されにくい」という情報をきくこともありますね。このような心配を持つ人もいるでしょう。
この記事では、
- ニラが消化されにくい理由
- 食べ過ぎた場合の影響
- 適切な摂取量
- 咀嚼の重要性
- 消化に関連する不快感を解消する方法
などをご紹介します。
もくじ
ニラとはどんな野菜?特徴は?
ニラは様々な料理で使われています。
元気を出すニラ玉炒めやチヂミなど、多くの料理に欠かせませんよね。
でも、ニラの特徴や健康効果を詳しく知っている人は多くありません。
ニラの特徴
ニラはネギ科の野菜で、ニンニクとも親戚です。寒暖の変化に強く、一年中手に入ります。シャキシャキした食感が楽しめ、炒め物や生食に向いていますが、独自の匂いもあります。
ニラは鮮度が落ちやすく、保存が少し難しい野菜でもあります。
買ったら早めに使うか、後で紹介する保存方法を試すといいでしょう。
ニラの栄養成分
次に、ニラのカロリーと栄養成分を見てみましょう。
95gのニラには、20kcalが含まれ、以下のような栄養素が豊富です。
ニラの栄養素
- タンパク質:1.7g
- 脂質:0.3g
- 食物繊維:2.7g
- ナトリウム:1mg
- カリウム:510mg
- カルシウム:48mg
- マグネシウム:18mg
- βカロテン:3500μg
- ビタミンB1:0.06mg
- 葉酸:100μg
ニラは健康に良い多くの効果があります。
例えば、がん予防、疲労回復、活性酸素の抑制、食欲増進、夏バテ防止などです。
適量を食べることでこれらのメリットを享受できます。
美容面での効果も見逃せません。
シミやシワの予防、ニキビを減らす効果、肌のハリを保つなど、ニラは健康だけでなく美肌作りにも役立つ成分を含んでいます。
ニラは消化されないって本当?下痢になりやすい?
ニラが消化されにくい傾向があり、便にそのまま出ることがあるのは、どうしてでしょうか?
これは、ニラに含まれる独特の食物繊維質が関係しています。
食物繊維は基本的に人間の消化器官では分解できません。
特にニラに含まれる不溶性食物繊維は水に溶けにくいため、便としてそのまま出てしまうことがあります。
しかし、栄養成分はきちんと吸収されているので、心配は不要です。
下痢になりやすい?
ニラに含まれるアリシンという成分は、強力な殺菌効果を持っていますが、これが下痢を引き起こすこともあります。
また、ニラの不溶性食物繊維は腸を刺激し、便の排出を促す作用があり、人によっては下痢になることがあります。
消化不良のサイン
消化不良のサインとしては、胃痛、不快感、膨満感、胸焼け、吐き気、嘔吐、ゲップなどが挙げられます。
これらが続く場合は、医師に相談することをお勧めします。
便にそのまま出る「スループット食材」とは?
便に消化されずに出るトウモロコシの粒を見たことはありますか?
これは、体内で消化されない「スループット食材」の一例です。
ニラは「スループット食材」のひとつであり、そのほかの食材として、
トウモロコシ、キノコ、海藻、ゴマ、ナッツ、トマトの皮などがあります。
大人と子供で違う?
子供の消化器官は未発達なため、食べ物がそのまま便となって排出されることがありますが、大人でもニラは同じです。
不溶性食物繊維が多く含まれているため、そのまま便に出ることがあります。
消化を助けるためのコツ
ニラにはβカロテンやビタミンEが豊富に含まれています。これらは油に溶けやすいので、油を使った調理や、肉や魚と一緒に炒めると吸収が良くなります。ただし、長時間加熱すると栄養素が減ってしまうので、手早く炒めるのがコツです。
加熱しても栄養は大丈夫?
ビタミンB群は熱に弱いとよく言われますが、ニラに含まれるアリシンという成分がビタミンBの吸収を助けます。
ニラを加熱して調理しても、ビタミンBの吸収率が高まるので、栄養をしっかりと取り入れることができます。
加えて、ニラには強力な抗酸化作用を持つカロテンが豊富に含まれています。
油と一緒に加熱することで、カロテンの吸収効率を大幅に向上させることができます。
だから、ニラを油で炒めたり、スープに加えて加熱するのがおすすめです。
ニラの消化を良くするための食べ方
ニラに含まれる食物繊維は消化されにくいため、噛まずに食べると、そのまま便として排出されることがあります。
ここでは、ニラの消化を良くするための食べ方についてみていきましょう。
摂取量の目安
1日に350g以上の野菜を摂ることが推奨されており、そのうち緑黄色野菜は120g以上が目標です。
ニラはこれらの野菜の一つで、1束は約100g〜200gです。
これを考えると、ニラは半束程度を目安にし、他の野菜もバランス良く摂取することが大切です。
咀嚼のポイント
ニラの理想とされる咀嚼回数は一口につき30回です。
しっかりと噛むことで消化を促進できます。
噛むのが難しい場合は、細かく刻んで料理に使うことで、咀嚼の負担を減らすことができます。
体調に合わせてコントロールしよう
ニラを食べ過ぎると、腹痛や下痢などの症状が出ることがあります。
また、胸焼けや嘔吐感などの不快感を感じることも…。
まとめ
以上、ニラの特徴や消化されにくい理由、また対処法をお伝えしました。
- ニラが消化されにくいのは不溶性食物繊維のため。
- 食べ過ぎは下痢を引き起こす原因になり得る。
- 油で調理する場合、短時間で炒めることが推奨される。
- ニラの適量は半束程度。
- 咀嚼回数は一口につき30回が理想。
ニラは消化されにくい特性がありますが、適切に噛んで食べることで栄養素を効果的に摂取できます。
食べ過ぎに注意しつつ、美味しく栄養を取り入れましょう。
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