ミント系のアロマとして人気のあるハッカ油。
虫よけスプレーなどにも使われるハッカ油ですが、これが実は昆虫を引き付けることもあるってご存知でしたか?
一般的には、このハッカ油は虫を遠ざける役割を果たすとされていますが、昆虫によってはこの独特な香りが好みで「寄ってくる」という例外も存在すします。
ハッカとミントはどちらもシソ科に属しており、メントールと呼ばれる成分を含んでいます。
このメントールの香りは、多くの昆虫にとって忌避されるものですが、意外にもこの香りを好む種類もいるのですね。
そのような昆虫はミントの匂いと似たハッカ油にも惹かれて寄ってきます。
この記事では、
ハッカ油に寄ってくる虫とそうでない虫の情報について、さらに掘り下げて説明していこうと思います。
もくじ
ハッカ油に虫が寄ってくる!どんな虫?
ハッカ油は虫を避けるのに効果的ですが、実は一部の虫はミントの香りを好んで寄ってくることがあります。
ハッカ油に寄ってくる虫
特に注意が必要なのは、ミントの香りに惹かれるシバンムシです。
この虫は約1.5〜3mmの大きさで赤褐色や黒っぽい色をしており、コガネムシやカブトムシのメスと似た外見をしています。
シバンムシに詳しい方いますか?(笑)
最近うちの中でちょくちょく見かけるが、家を空けることも多いし、そもそも虫が嫌で生ゴミも植物も置いてないし…
乾物すら置いてないんだけどなぁ…
窓開けないし、なんでいるんだろ😱#害虫 pic.twitter.com/kXnU9QPOgd— 塚本ナナミ (@nanamitsukamoto) July 24, 2018
シバンムシは以下のような乾燥食品を好んで食べます。
- お米
- そうめん
- パスタ
- 小麦粉
- 鰹節
- 香辛料
- ビスケット
- クラッカー
- ペットフード
ハッカ油はシバンムシには効果がないため、これらの食品を保管する場所でハッカ油を使うのは避けた方が良いでしょう。
ハッカ油を嫌う虫
一方で、ハッカ油は多くの虫に忌避効果を持ちます。
特に次のような虫が嫌うことが知られています。
- ゴキブリ
- アリ
- シロアリ
- カメムシ
- ダニ
- アブ
- 蚊
- 蜘蛛
ただし、ハッカ油のスプレーを自作する際は濃度に気をつけましょう。
濃度が薄いと効果が低下し、逆に虫を引き寄せる可能性があります。
適切な割合としては、
無水エタノール10mlに対して精製水90ml、ハッカ油を5〜10滴混ぜる
のがおすすめです。
ハッカ油の香りは数日間続くので、効果を維持するためには1週間ごとにスプレーを再度かけることが良いでしょう。
ハッカ油の効果と活用法
ハッカ油はその独特な香りで昆虫を避ける効果があり、特にゴキブリなどの害虫への対策として有用です。
小動物を避ける効果
さらに、以下の動物もハッカ油やミント系の匂いを好まないとされており、これらの動物に対する忌避剤としての活用も期待できます。
- ネズミ
- イタチ
- コウモリ
消臭にも活用
またハッカ油は、鼻を刺激するような強烈な香りを持ち、これが家庭内の以下の場所における消臭に役立ちます。
- リビング
- キッチン
- トイレ
- エントランス
- ダストボックス
人間にとっては、ペパーミントのような爽やかな香りが気分をリフレッシュさせ、ストレス軽減にも役立つことがあります。
ハッカ油のデメリット3つ
一方で、ハッカ油には以下のようなデメリットも存在します。
- 熱中症対策としての効果はない
ハッカ油は一時的な冷感を与えるだけで、体温を下げる効果はありません。
メントールによる冷感センサーの刺激により、「涼しい」と感じるのは一時的なものです。したがって、熱中症の予防や治療には向いていません。 - アレルギーに注意
ハッカ油に対するアレルギー反応が起きる場合があるので、使用には注意が必要です。 - 動物への使用は避ける
動物に対してはハッカ油を使用しないことが推奨されます。
では、ひとつずつみていきましょう。
1. 熱中症対策にはならない
熱中症に対しては、日々の生活バランスを整え、適切な睡眠と水分補給に留意することが重要ですね。
ハッカ油はその清涼感で一時的な心地よさを与えることはできますが、根本的な熱中症対策にはならない点を理解し、適切に活用しましょう。
2. アレルギーのリスク
メントールが豊富なハッカ油は、適切でない使い方をするとアレルギー症状を引き起こすリスクが存在します。
これには皮膚の炎症や吐き気、下痢などが含まれ、重度の場合にはチアノーゼを伴う中毒が発生することもあります。
したがって、ハッカ油は原液での使用を避け、エタノールや精製水で薄めて使うことを推奨します。
また、目や粘膜に近い箇所への使用は控え、誤って目に入れた場合は速やかに水洗いすることが重要です。
3. 動物への使用に注意
ハッカ油には、動物の体で分解することが難しい植物由来の脂溶性成分が含まれています。
これらの成分が体に蓄積されると、有害な毒素に変わる恐れがあります。
特に猫においては、これらの脂溶性化合物を分解する機能が不十分です。
油をなめたり、皮膚につけたり、その蒸気を吸い込むことで、体内に毒が蓄積し、重篤な健康障害を引き起こすリスクがあります。
また、ハッカ油や他の精油を猫に使用する場合、中毒や肝臓障害、腎臓への影響を及ぼし、最悪の場合には死に至ることもあるため、非常に注意が必要です。
猫だけでなく、他の小動物にも毒性の影響があるため、ハッカ油を使用する際には以下のようなペットが近くにいないか、十分に確認してください。
- ハムスター
- フェレット
- ウサギ
- 小鳥
料理油は注意!虫が寄ってくる!
キッチンで使われる一般的な料理油が、意外にもゴキブリやアリなどの昆虫を引き寄せる原因となることがあります。
ここで注意したいのは次のような油です。
- サラダ油
- キャノーラ油
- 胡麻油
- オリーブオイル
- ココナッツオイル
- 亜麻仁油
- 米油
これらを使ったあとは、油が漏れ出さないように容器の蓋をしっかりと閉めて保管することが重要です。
さらに、キッチンのコンロ周辺の収納には新聞紙を敷くことがおすすめです。新聞紙が油の漏れや飛び散りを吸収し、清潔さを保ちやすくしてくれます。
ヒバ油も虫よけとして活用できる
青森県産ヒバの木から抽出されるヒバ油は、多機能性を持つ天然成分「ヒノキチオール」を含んでいます。
この成分は、皮膚のトラブルを和らげたり、メラニンの生成をおさえたりする効果があるとされています。
ヒバ油には次のような特長があります。
- 虫を寄せ付けない効果
- カビの発生を抑制
- 抗菌作用
- 湿気を防ぐ
- 悪臭を消す
実は、ハッカ油では退治できないシバンムシに対しても、ヒバ油は効果を発揮すると言われています。
その独特の香りがシバンムシを遠ざけるため、非常に効果的な対策となりそうです。
まとめ
以上、ハッカ油に寄ってくる虫や、活用方法、またハッカ油のデメリットなどをお伝えしました。
ハッカ油の虫除け効果はよく知られていますが、ヒバ油にもそれに匹敵する防虫効果があるというのは、意外と知られていないかもしれませんね。
特に虫が苦手な方にとっては、ハッカ油とヒバ油を組み合わせた虫除けスプレーは、害虫を広範囲に防ぐのに役立つでしょう。
ぜひこの組み合わせを試して、害虫のいない快適な環境を手に入れてください。
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